[NONちゃん倶楽部:愛媛県松山市]出来ないではなく、やってみることで可能性を引き出す!
うららかな早春の日曜日。
美しい海を抱く愛媛県松山市で、3月23日に開催された、特定非営利活動法人 タンデム自転車NONちゃん倶楽部(代表 津賀薫さん)が主催する毎年春の恒例ツーリング「春だ!!花見だ!タンデムサイクリング!」にお邪魔してきました。





朝、サイクリングの準備が始まった活動拠点前。
ツーリングに出走するタンデム自転車がずらりと並びます。
これだけの数のタンデム自転車はまとめてみる機会は、松山以外ではなかなかないと思います。
どの車両も整備が行き届いているのにも驚かされます。





パイロットやスタッフも、ぞくぞくと集まってきます。
ここから、障がい者やその家族たちが待つツーリングのスタート地点までパイロットが自走して移動します。





スタート地点には多くの障がい者やその家族、現地集合のスタッフが待っていました。
それぞれのコ・パイロットと合流したタンデム自転車をマッチングして、出走前のセッティングが始まります。
沢山の人が集まっていますが、皆さん手慣れたもので、和やかながらどんどん準備を進められていく様子に驚きました。





NONちゃん倶楽部が活動をスタートしたのは、2010年8月から。
当初は、まだタンデム自転車も数台しかなく、既存の自転車のイベントに参加させていただくだけだったそうです。
代表の津賀薫さんがこの活動をおこしたきっかけは、人生半ばで薬害により視力を失い2009年に他界した、夫徳行さんと(愛称:NONちゃん)と果たせなかった夢の実現でもあるのだそうです。
徳行さんが他界した翌年。
2010年に、愛媛県でタンデム自転車公道走行が解禁。
それまで普通の自転車ですらあまり乗ることのなかった津賀さんは、生前徳行さんが「二人でタンデム自転車に乗って旅をしたいね」と願っていた想いに背中を押されるように、数人の仲間たちでタンデム自転車に乗って始めた小さなツーリングが今の活動の原点だそうです。







軽井沢から松山まで、車で466マイル。
春の松山に注ぐ太陽は暖かく、とても穏やかです。
NONちゃん倶楽部に集まったみんなは誰もが笑顔です。
遠く離れた信州からやってきた突然の来訪者も、それが当たり前のように受け入れてくれ、素敵な手作り昼食までいただいてしまいました。
飛び入りではありましたが、NONちゃん倶楽部の皆さんが楽しげに過ごしている一日を一緒に過ごしていたら、軽井沢の活動立ち上げに少しこわばっていた自分たちが、知らず知らず穏やかになっていることに気づかされます。


